結局きょうも、さもあらばあれ

子離れせねばと思うこの頃…

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シリーズ『あうの心配』③

「あしたのあしたは、幼稚園に連れて行ってね」と、寝床でさめざめと泣いた。たまにまだある寝グズなのだが、これまた訳がわからず「月曜日だもん、連れて行くよ」と言ってみて、気が付いた。ここのところ『いやいやえん』を一話ずつ読み聞かせていたのだが、そう言えば昼間「しげるちゃんが嫌い」と言っていた。


「もしかして、“いやいやえん”に行きたくないってこと?」と聞くと、唇に人差し指をあてて「大きな声で言わないで」とますます泣いた。父親やぷうの耳に入り、何かにつけてからかわれるのはごめんだと思っているのか、話題にするのも嫌なのか、おそらく両方かと思うが、泣き声を出さないように涙をこぼし、「“いやいやえん”はお話の中だけだから行けないし」と自分に言い聞かせるような台詞もひそひそ声なのが余計に痛々しい。


確かに毎晩話を聞いている最中もしげるちゃんの行動を許せず、楽しい話なのに楽しめないようだった。あう自身、しかられるのが大嫌いなんだけれども、そこは4歳児なのでうっかりしかられるようなことをしてしまうのが日常。しげるちゃんに腹を立てつつ、他人とは思えないのだろう。そこへ持ってきて最後の話がタイトルにもなっている“いやいやえん”だ。月曜日に“いやいやえん”に連れて行かれて、ちょっと不気味なおばあさんやわがままなえむちゃんに会うのは勘弁してほしいと思ったようだ。


クギを刺すつもりで「本当にあるのかも」と言ってみたくなったが、止めた。まったく、心配性にもほどがある。少しはしげるちゃんの豪胆さを見習った方がいいのかも。

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