結局きょうも、さもあらばあれ

子離れせねばと思うこの頃…

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あう、部活に入りました

 それは、ぷうからのLINEメッセージで始まった。
 『あう、〇〇部に誘われて入ったって。』
 7月中旬、私の夏休み前の授業がそろそろ終わりという頃で、普段なら夕飯の支度をしている時間に職場で受け取った。
 部活は入る気ない、と言っていたあうである。しかも、〇〇部はこの上なくキツそうな運動部で、伏字にするのがもったいないぐらいのインパクトがある。滅多にないほど、戸惑った。しかも、『今夜8時に近所のグラウンドにランニングしに行くと言っている』という。


 我が家では、スポーツ全般に関心がない。どんなに話題になっていても、テレビなどで試合を見ることはほぼない。オリンピック・パラリンピックの開催なども正直どっちでもいい。ニュースを観ていてもスポーツコーナーになったらチャンネルを変えてしまうのが普通だ。
 そして、他の家族に倣い、あうは運動嫌いでもある。幼稚園から低学年の頃までは体力づくりを目的に、スイミングとサッカーとテニスを習わせたが、週一回だけで親子とも熱心でなく、その結果、やめてしまった高学年以降、体力は落ちる一方だった。
 中学で文化系の部活に入ったが、後輩女子と折り合いが悪く、2年の途中でやめた。その時に、集団での活動に自分は向いていないとはっきり自覚した。


 確かに私は、部活動を勧めていた。今までのように放課後をすべてゲームに費やすのもどうかと思う。それに、ゲームは好きだが、やりたいことがないからゲームをしているというときもあると本人が言っていた。入学後、級友たちの自己紹介を聞き、自己紹介で話せるようなものがなにもない自分を中身が空っぽだと思ったそうである。なにか打ち込めることがあった方がいい。
 なんでもいいから部活に入ったらと折に触れて話してみていたが、残念ながら一番可能性のありそうなのは帰宅部で、入ったとしても活動が忙しくなさそうな軽音楽部かなという感触だったのだ。この〇〇部など、話題どころか頭をチラともかすめたこともない。


 ヘタレあうがキツい練習に耐えられるのか?
 自由を愛するあうが体育会系の上下関係に馴染めるのか?
 不安なことが頭をよぎる。あうだけでなく、親も初めての世界なのだ。


 いろいろ戸惑って混乱したが、実はあう本人が超心配性である。まだ2歳になる前から『心配』『安心』という概念的な単語を使いこなしてきた。そして、あうは決して気が進まないことはやらない。言わなかっただけで、急に今日決めたことではないだろう。できるところまで頑張ってみたらいい。
 考えてみれば、この競技のことをなにもしらない。私も新しいことを楽しんでもいい。
『試合あったら見に行こう』と、ようやくぷうに返信した。


 帰宅して、あうに話を聞いた。一緒に入ろうと誘ってくれたのはGちゃんで、付属で大学受験がないんだから部活をした方がいいと言われたようだ。実は、誘われる前から、消去法ではあるが、入るなら〇〇部かなと思っていたらしい。家で話していないだけで、いろいろな部活の様々な情報は入ってきていたのだ。
 これまで運動経験がないあうにとって身体的にきついことも多いだろうが、大勢の人と交わり友だちも増える。きっと楽しいことも多いと思う。うちの家庭では教えてあげられないことに触れるよい機会だ。不条理や非合理がなければ、続けていけるだろうと母は思う。


 7月の終わりにあった定期試験に向けて、部活の上級生からの過去問がまわってきた。今後、レポート課題のテーマなども教えてもらえるらしい。そのようなシステムがしっかりできあがっているのだ。
 夏休みの間、週に3~4日、午前中に部活があった。この1か月で体脂肪率が4%以上減ったそうだ。そして、かなり食べても体重が増えない。
 部活は、思っていたよりすごい。

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